ミスマッチの原因はこれ! アプリ別「利用目的」の男女差を徹底解剖|アプリ婚活の実態 vol.2

近年、急速に広がりを見せている「マッチングアプリ」。恋愛や結婚を求める人々の間で、日常的に利用されるようになりました。

しかし、利用目的の違いがミスマッチを引き起こすことも少なくありません。そこでナレソメ総研は、マッチングアプリの利用目的に関するアンケート調査を実施。本記事では、主要なマッチングアプリにおける男女別の利用目的を詳細に分析し、それぞれのアプリがどのような目的で利用されているのか、そして男女間でどのような目的の偏りがあるのかを明らかにします。

女性は婚活、男性はワンナイトに回答が偏る

本調査では男性:165名、女性:398名の合計563名にマッチングアプリに関するアンケート調査を実施。対象者には、これまで利用経験のあるマッチングアプリ全てについての回答を依頼し、次にその利用目的を選択肢の中から全て選んでもらいました。

マッチングアプリの利用目的に関する選択肢は以下の通りです。

  • 婚活(結婚相手探し)
  • 恋活(恋人探し)
  • 気軽な出会い(ワンナイト等)
  • 友達探し

今回の調査では、「東カレ」「マリッシュ」などさまざまなマッチングアプリについての回答が得られました。しかし、今回はマッチングアプリの利用目的(複数回答可)に対して、より明確な男女の回答率の差を算出するため、男女それぞれ30名以上、かつ計100名以上のマッチングアプリを有効回答としています。

結果、その条件を満たしたマッチングアプリは「with」「tapple」「Pairs」「Omiai」「Tinder」の5つでした。そして、その結果をまとめたのが以下の表です。

この表の数字は、マッチングアプリにおける男女の「利用目的の違い」がどれくらい大きいかを示しています。

見方はとてもシンプルです。

  • マイナス(-)がついている項目は、男性よりも私たち女性のほうが、その目的で利用している人の割合が高いことを意味します。例えば、「婚活」の項目は、全てのアプリでマイナスになっており、総じて女性のほうが婚活目的でマッチングアプリを利用するケースが多いことがうかがえます。
  • 逆に、プラス(+)で示された青色の項目は、男性のほうがその目的で利用している人の割合が高いことを表します。

そして、数字が0から離れているほど、その目的における男女間の意識のギャップが大きい、と読み解くことができます。

傾向は変わらずも、アプリごとに利用目的に違いがある

結果を見る限り、どのマッチングアプリも、同じ傾向を示していると言えます。

男女の回答率の差が低いと判断できる項目が「恋活(恋人探し)」と「友達探し」です。つまり、「恋活(恋人探し)」と「友達探し」を目的としている人の割合の男女差は、少ないのです。

そして、男性の回答が偏ったのが「気軽な出会い(ワンナイト等)」でした。一方で、「婚活(結婚相手探し)」は女性の回答が偏っているのがわかります。

中でも「tapple」では、「気軽な出会い(ワンナイト等)」(35.73ppt)と「婚活(結婚相手探し)」(-15.50ppt)で顕著な差が見られました。この結果から、男女の利用目的のミスマッチにつながる可能性が高いと予想できます。

また「Tinder」は「気軽な出会い(ワンナイト等)」(32.09ppt)と「友達探し」(-15.46ppt)の結果で明らかな男女差が生じました。こちらは、比較的カジュアルな出会いの中でミスマッチが生まれているとも読み取れるでしょう。

結論、マッチングアプリの利用者は「恋活(恋人探し)」や「友達探し」をベースとしつつも、その目的に加えて男性は「気軽な出会い(ワンナイト等)」、女性は「婚活(結婚相手探し)」を目的としていることが明らかになりました。

さまざまな目的で利用できるのが魅力の1つであるマッチングアプリ。しかし、上記の結果を踏まえると、マッチングアプリが婚活には向いていない可能性が示唆されます。また、たくさんのマッチングアプリが存在する中で、アプリ別に人々の利用目的はさほど変化していないことも浮き彫りになりました。

婚活を目的とする場合、アプリ利用には一考の余地があるかもしれません。

<調査方法>
インターネットによるアンケート調査
<調査期間>
2025年1月12日(日)〜2025年3月31日(月)
<調査対象>
マッチングアプリ利用経験のある男女
<回収サンプル数>
563名

ナレソメ総研

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執筆者 ナレソメ総研
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