マリッジブルーの正体と乗り越え方とは?「この人でいいの?」結婚前の不安に襲われたあなたへ。

彼と婚約指輪を見に行った。
とても幸せだったのに、家に帰って1人になったら急になんとも言えない不安に襲われて眠れない。

「この人で本当にいいの? 幸せになれる? 後悔しない?」
「結婚って、こんなに怖いものなの?」
「もう結婚をやめてしまいたい……」

婚活を頑張ってきたからこそ、手に入れたはずの幸せなのに、なぜこんな気持ちになってしまうのか――。

そんなふうに感じてしまうのは、あなただけではありません。

結婚前後の男女の約7割もの人たちが、多かれ少なかれ“マリッジブルー”を経験しているという調査結果もあるほど。あなたの不安は、特別なものでも心の弱さの証でもないので、あまり思いつめないでくださいね。

本記事では、その正体と、結婚を前にした不安との向き合い方を、心理学と婚活現場の知見からわかりやすく解説します。

結婚に向けて前向きな一歩を踏み出すヒントとなるはずです。

目次
  1. マリッジブルーとは? 結婚を前に心が揺れる心理
    1. マリッジブルーは珍しくない|約7割が経験
    2. マリッジブルーが発生しやすい時期と期間の目安
  2. 結婚前後に不安になる理由|結婚をやめたくなる3つの原因
    1. 相手選びに確信が持てない
    2. 結婚後の生活変化に適応できるかが心配
    3. 幸せな結婚生活を送れるか、将来のリスクへの不安
  3. 恋愛心理学者が解説|マリッジブルーの正体
    1. 環境の変化と“現状維持バイアス”
    2. 理想と現実のギャップに戸惑う心理:サンクコスト効果
    3. 決断フェーズ特有の脳の混乱:決断するプレッシャーに押しつぶされる
  4. 「 一時的な不安」と「本当に危険なサイン」の見極め方
    1. 進んでいい「マリッジブルー」の特徴
    2. 見逃してはいけない「危険サイン」の特徴
  5. マリッジブルーを乗り越える5つのステップ
    1. STEP1:仮でいいから決定する
    2. STEP2:結婚によって得られる可能性(メリット)を書き出してみる
    3. STEP3:戸籍にバツがつく以外のリスクを減らしておく
    4. STEP4:不安を打ち明けて、最後の「最終チェック」として利用する
    5. STEP5:とにかくフェーズを進める
  6. マリッジブルーを乗り越えた先輩たちのリアルな声
    1. 「不安は出てくるもの。でも俺がなんとかする」と言ってくれた
    2. 「夫婦は補完関係」。仲人の一言で心が軽くなった
    3. 行動で不安を払拭してくれた彼と、女子会のアドバイス
    4. 不安を率直に伝えあえたことで信頼が深まった
  7. まとめ|マリッジブルーは、本気で結婚と向き合っている証拠

マリッジブルーとは? 結婚を前に心が揺れる心理

マリッジブルーとは、結婚を控えた時期や結婚してすぐの頃に、ふと心がざわつくような不安や迷いが押し寄せる状態のこと。

「この人で本当にいいのかな……」
「結婚生活がまだ想像できない」
「自分の自由がなくなるのでは?」

きっかけは人それぞれですが、結婚という大きな人生の変化を前にすれば、誰の心も少なからず揺れるもの。
これは決して弱さではなく、大切な一歩だと思うからこそ起こる自然な心理反応です。

マリッジブルーは珍しくない|約7割が経験

ナレソメ総研の調査では、女性の約3人に1人が「マリッジブルーを経験した」と回答。
さらに別の調査(※1)では、結婚を控えたカップルの約7割が不安を感じているという結果も出ています。
(※1)出典:アイベック「マリッジブルーは約7割が経験する?!時期や症状を男女200人にアンケート」(PR TIMES)

つまり、あなたの不安は特別なことではなく、ほとんどの人が通る道なのです。

だからこそ、ナレソメ予備校では、会員様には活動初期から「マリッジブルー対策」の動画講座を視聴しておくことを勧めています。
事前に「不安が訪れるタイミング」や「よくある原因」を知っておくことで、むやみに感情に振り回されず、冷静に対応できるようになるからです。

ぱんだ
ぱんだ

オリハルコン並みにメンタルが強い、あのモテコンサル勝倉ですら「マリッジブルーになった」って言ってるぱん。普通の女の子が大事を前に不安になるのは、むしろ当たり前だぱん。

マリッジブルーが発生しやすい時期と期間の目安

マリッジブルーの期間は数日〜数か月と人によってさまざまですが、ある特定のフェーズに至ったタイミングで起こり、フェーズが進むとともに自然に落ち着くケースが多いです。

ナレソメ総研の調査(サンプル数:既婚女性118名)によると、マリッジブルーを感じたきっかけで最も多かったのは「結婚した(=入籍)」で、39.8%でトップでした。
まさに「もう後戻りできない」という意識が芽生え、生活の変化を実感し始めるタイミング。
「結婚」という人生の節目そのものが、 マリッジブルーの引き金になっていることを示しています。

次いで多かったのが「両家顔合わせ・親挨拶の準備・相談」(32.2%)、「同棲の準備・相談」(29.7%)、「結婚式の準備・相談」(24.6%)。
結婚に向けてのさまざまな具体的なすり合わせをきっかけに、ストレスを感じている様子がうかがえます。

「両家顔合わせ・親挨拶」は、2人だけで済んでいた関係性がお互いの家族同士にまで広がり、価値観や生活習慣の違いをリアルに感じやすくなるタイミング。
「指輪・結婚式の準備」も、いろいろな決め事や手配に忙殺されつつ、人間関係、費用負担がのしかかるなど、複合的にストレスが重なる時期です。

結婚前後に不安になる理由|結婚をやめたくなる3つの原因

では、なぜこうしたタイミングで、不安やモヤモヤが湧き起こりやすいのでしょうか。
実は、大きな変化を前に不安を感じるのは、人間が持っている本能的な防衛反応です。
特に結婚のように人生を左右する大きな変化を伴う決断をするときに、脳が「危険がないかよく確認しよう」と警戒モードに入るのは、ごく自然なことなんですね。

ここでは、多くの人が抱えやすい不安を3つに分類し、それぞれの背景を解説します。

相手選びに確信が持てない

結婚が現実味を帯びてきたときに「この人と本当に一生を添い遂げていいのかな?」「後悔しない?」といった不安がよぎることは珍しくありません。

SNSで流れてくる「ハイスペ旦那さんとのキラキラ新婚生活」なんかと比較してしまい、「本当にこの人と結婚していいの?」と自分の選択に自信が持てなくなることも。

加えて「義実家ともし相性が悪かったら、どうしよう」「嫁姑問題が起きたら、彼は味方になってくれるのかな……」と、彼を取り巻く人々との関係性も気になるところ。
彼と2人だけで完結していた関係が広がることへの不安もあるでしょう。

さらには、こうした不安を自分ではなく“相手のため”にすり替えてしまうことさえあります。
「私にはもったいない人かもしれない」「この人を本当に幸せにできるのかな」なんて、自分を過小評価して悩んでしまう人も少なくないのです。

ぱんだ
ぱんだ

彼はちみがいいって思っているのに、妄想で逃げられたら悲劇だぱん。

結婚後の生活変化に適応できるかが心配

「家事・育児と仕事、全部こなせる自信がない」
「結婚したら自由に遊べなくなるのかな」
「推し活も思うようにできなくなっちゃうかも……」

結婚は、これまでの生活や人生の優先順位を大きく変える出来事です。
好きなことに自由に使えるお金や時間。好きなだけダラダラできる気ままな休日。
そんな“当たり前”だった独身生活から一転、「相手と一緒に」暮らす毎日が始まります。
これまで経験したことのない、新たなライフスタイルやキャリア、子育てなど、未知の生活に踏み出すことに不安を覚えるのも当然です。

幸せな結婚生活を送れるか、将来のリスクへの不安

不安が不安を呼び、この先に起こりうる可能性すべてが不安でしかたなくなる人もいます。

「3組に1組は離婚するって聞くけど私は大丈夫?」
「子どもができなかったら?」
「彼が会社をクビになったら?」
「浮気されたら?」

……気づけば、頭の中は“もしも”のオンパレード。
しかも、一度考え始めると「これも不安」「あれも不安」とまるで真夏の入道雲のように次から次へと悪いシナリオがモクモクとふくらみ、心の中は雷鳴とどろくゲリラ豪雨。

さらに友人やSNSから入ってくる「離婚した人の体験談」や「モラハラ旦那エピソード」などの情報も、不安を強める燃料になりがち。
本来あなたとは全く無関係の、赤の他人のケースであるにもかかわらず、「私もそうなるのでは?」と自分の未来に重ねてしまうのです。

確かに、あなたが不安に思う「ネガティブな未来」のリスクがゼロだと言い切れる人はいません。人生には予想外の出来事がつきものです。
しかし、現在はそんな状況では全くないにもかかわらず、「もしそうなったらどうしよう」と不安のシナリオを自分で次々と作り出し、「失敗の予感」で心を埋め尽くしてしまうのは本末転倒。“今ある幸せ”を味わうことさえできなくなってしまいます。

ぱんだ
ぱんだ

将来の不安に過敏になりすぎて、自分じゃどうしようもない自然災害レベルの未確定リスクまで心配しちゃう人もいるんだぱん。まさに杞憂の故事そのままだぱんね。

恋愛心理学者が解説|マリッジブルーの正体

今まで挙げてきた不安の中に、あなたの心当たりはありましたか?
実はマリッジブルーには、人間の心理や脳の働きが深く関わっています。

心理学的に見れば、マリッジブルーは大きな変化を前にした人間が誰しも感じる“自然な心の防衛反応”なのです。私の心が弱いのかも、なんて自分を責めないでくださいね。

マリッジブルーの正体とその構造を、ナレソメ総研所長の恋愛心理学者・山崎と共にひも解いていきましょう。

環境の変化と“現状維持バイアス”

まず、人間は「変わること」に対して本能的に抵抗を覚える生き物です。
心理学ではこれを「現状維持バイアス」と呼びます。

結婚は、住む場所、仕事、人間関係など、人生の多くの部分を大きく変化させます。
脳は、この大きな変化を危険信号と捉え、無意識のうちに現状維持を選びたくなる理由、つまり「結婚しないほうがいい理由」を探し始めてしまうんですね。

こうした現状維持バイアスに加え、「確証バイアス」も働くのがやっかいなところ。
確証バイアスというのは、自分が持つ結論を正当化するために都合のいい情報ばかりを集めて、都合の悪い情報を無視してしまう思考の偏りのことです。

冷静に客観的に考えれば「それは違うでしょう」とわかりそうなものですが、自分にとって「都合のいい解決策に感じられるもの」を原因だと思い込みやすくなるのです。

例えば、パートナーのささいな欠点が急に許せなくなったり、少しスマホをいじっているだけで「浮気しているのでは?」と疑ったり、過去のけんかを思い出して「前に言われたあの一言が忘れられない」「やっぱり合わないのでは?」と考えたり。
変化に伴うネガティブな変化に過敏になってしまうのは、現状を維持しようとする脳の働きによるもの。

そんなときは、現状を維持する自分の選択を正当化するため、脳が結婚を取りやめたほうがよい理由を裏付ける情報ばかりを偏って集め、結婚によって得られるメリットを無視してしまう心理状態になっています。

理想と現実のギャップに戸惑う心理:サンクコスト効果

あなたがもともと持っていた「こういう結婚がしたい」という理想と、「こういう人と結婚しようとしている」という現実。
この期待と現実のギャップからもいろんな感情が芽生えてきます。

ぱんだ
ぱんだ

そもそもちみの理想と完全一致する相手なんて実在するかどうかも怪しい。理想郷と訳される「ユートピア」って本来「どこにもない場所」って意味だぱん。

「まぁまぁ理想+そこそこ妥協」で釣り合いの取れた「妥当な相手」だと納得したはずなのに、モヤモヤした気持ちが止まらなくて苦しいんですよね。

この感覚は、心理学で「サンクコスト(埋没費用)効果」と呼ばれます。
相手になんらかの問題があって決断できないわけではなく、単純にこれまであなたが頑張ってきた部分の努力が、きちんと報われているのだろうかと考えてしまう状態なんです。
これまで結婚に向けて積み重ねてきた努力(婚活や交際期間)が無駄になることを恐れるあまり、合理的な判断ができなくなっています。

しかし、どんな結婚生活も完璧ではありません。このギャップを埋める努力を2人でしていくことが、幸せな結婚への第一歩です。

大丈夫。あなたの頑張りはちゃんと報われていますよ。

決断フェーズ特有の脳の混乱:決断するプレッシャーに押しつぶされる

結婚という人生の大きな決断を迫られる時期は、脳が強いストレスにさらされています。

この時期は、物事を冷静に判断する力が低下し、「この選択は本当に正しいのか?」という決断するプレッシャーに押しつぶされそうになり、不合理な判断をしがちです。

プロポーズ直前、それまでなんとも思っていなかった「におい」が気になると言いだして衝動的に交際終了。
数日後に「やっぱりあの人だった」「なんとかしてほしい」と仲人に泣きついてくるなんてケースが実は少なくありません。

モヤモヤの原因をとにかくはっきりさせたいから、手近でわかりやすいこと、この場合は「におい」に原因を当てはめようとしてしまいがちなんですね。
確証バイアス(既存の信念や仮説を支持する情報に焦点を当て、それと矛盾する情報を無視または軽視してしまう心理)の一種だと言えます。

「 一時的な不安」と「本当に危険なサイン」の見極め方

ここまで見てきたように、マリッジブルーの時期は不合理な判断を下しやすい心理状況に置かれています。
だからこそ不安があるからといって、すぐに「結婚はやめたほうがいい」と結論づける必要はないということを、ぜひ心の片隅にでも覚えておいてください。
大切なのは、その不安が「自分の心が生み出した一時的な揺れ」なのか、それとも「相手や状況に問題がある警鐘」なのかを冷静に見極めることです。

進んでいい「マリッジブルー」の特徴

以下の項目に当てはまる不安やモヤモヤの場合、その不安は「マリッジブルー」である可能性が高いです。
1人で抱え込まずパートナーと話し合い、そのフェーズを進めていけばいつの間にか乗り越えられることがほとんどです。

  • 特に大きな理由はないのに漠然と不安になる
  • ネガティブに変化する可能性についての不安
  • 以前は気にならなかった点が急に気になりだした
  • これまで自分で大きな決断をする機会があまりなかった
  • 話し合い・相談ができる相手である

こうしたケースは一時的な「心の過剰反応」であり、結婚の判断そのものが間違っているわけではありません。

見逃してはいけない「危険サイン」の特徴

一方で、以下の項目に1つでも当てはまる場合は、勇気を持って立ち止まって結婚を考え直す必要があります。
これらは単なるマリッジブルーではなく、結婚後に深刻な問題を引き起こす可能性のある「危険サイン」。考えてもしょうがない杞憂でも気の迷いでもなく、明らかなリスク要素です。

  • 相手の言動にモラハラ要素を感じる
  • 経済的な不透明さや依存体質が不安(働く気がない、借金、ギャンブルなど)
  • 過去に浮気や不誠実な言動があった
  • 宗教・家族観・金銭感覚などで極端な価値観の違いがあり、話し合いができない
  • 不安や悩みを相談しても、いつも否定されたり、無視されたりする

これらの見えている地雷サインは、結婚生活の土台が不安定であることを示しています。
こうした不安はマリッジブルーでもフェーズの問題でもなく、あなたと相手の間に実在する大問題。
これを無視して結婚を強行すると、後で大きな苦しみを抱えることになりかねません。
「結婚したら」「子どもができたら」変わってくれる前提でしか幸せになれない相手は、当然「今のままでは不幸まっしぐら」です。

ぱんだ
ぱんだ

「宝くじで6億円が当たるかもしれない」って散財するやつはどう考えてもヤバいぱん。結婚したら「変わってくれるかもしれない」に賭けるのは同じくらい危険だぱん。

マリッジブルーを乗り越える5つのステップ

「私の不安はたぶんマリッジブルーだと思うけど、それでもやっぱり不安が消えなくて苦しい……」

そうですね。「マリッジブルーだから気にするな」と言われたって苦しいものは苦しいし、無理に押さえ込もうとすればするほど不安な気持ちが強くなることもあります。
だからこそ、ここで一度立ち止まって「未来の自分」の視点から今の状況を見つめ直してみませんか?
心の平穏を保ち、幸せな結婚に前向きに進む気持ちに変えていく5つのステップをご紹介するので、ぜひ試してみてください。

STEP1:仮でいいから決定する

不安の多くは「不確定要素」が原因です。そのため、いったん「こうだろう」という仮説でいいので結論を出してしまいましょう。

将来どうなるかわからないことが多いほど、私たちの脳はストレスを感じやすくなります。
そこで有効なのが、「仮決定」。明確な根拠がなくてもかまいません。とりあえずなにかをフィックスさせるのです。

例えば、相手のご両親に挨拶に行くとき、

  • 「お父さんが受け入れてくれたら、感謝して帰ろう」
  • 「もし突っ込んだ質問をされたら、2人で協力して答えよう」

というように、あらかじめいくつかのパターンごとの対応を“仮”でいいので決めておく。
これだけで、脳が感じる負担は大幅に軽くなります。

中学で習った数学の連立方程式を思い出してください。
変数がx,y,zと増えていけばいくほど、解くのに必要な式が増え、ややこしくなっていきましたね。

マリッジブルーは、言い換えるなら「不確定要素が膨らみすぎて、心の中で処理しきれなくなった状態」です。
無数に枝分かれする未来のパターンのうち、いくつかでも先に仮決定しておけば、変数を定数に変えて計算(処理)できるところが増えて、心を落ち着かせることができます。

マルチタスクに苦手意識がある人ほど、この方法は有効。ぜひ試してみてください。

ぱんだ
ぱんだ

「予定は未定」って言うけど、未定すぎると脳みそがパンクするぱん。とりあえず雑にでも結論づけておけば、心のメモリが空くぱんよ。

もちろんこのとき、相手に「聞けばわかる」ことはあっさり聞いてしまいましょう。
結婚後のことは結婚してからしか聞けない、なんてことはありません。
ナレソメ予備校では、真剣交際中にチェックリストを使ってすり合わせを行うことを進めています。

  • 子どもについてどう考えてる?
  • 日々のキャッシュフローや貯金はどれぐらい?
  • 宗教・病気・借金はある?

聞けば解決することをモヤモヤしたのまま抱え込むのは、気持ちと時間の無駄遣い。
お互いの考えに相違があった場合にどう対応するかは、その後の話です。

STEP2:結婚によって得られる可能性(メリット)を書き出してみる

マリッジブルーになると、不安要素ばかりに目を向けてしまい、結婚が持つポジティブな側面を忘れがち。適切な判断にはプラスとマイナス両面からの比較が必要です。

そもそもあなたはどうして結婚しようと思ったのでしょうか。

  • 「いちばんの理解者・味方がそばにいてくれる」
  • 「将来、子どもを育てていく喜びを分かち合える」
  • 「二馬力で世間の荒波に立ち向かえる」

結婚によって得られる安心感や喜びを、改めて具体的に書き出してみましょう。
頭で考えるだけよりも、実際に手を動かして紙に書き出すのがおすすめです。
結婚のプラスの側面をはっきり再認識でき、モヤモヤした不安を打ち消すエネルギーに変えられます。

ぱんだ
ぱんだ

現状維持バイアスで「リスクが少ないほう」を選んだつもりで、変わらなかったちみ。でも実際には周囲のほうが変わっていってしまって、結局ポツーンと取り残された。そんな状況のほうがきついぱん。

STEP3:戸籍にバツがつく以外のリスクを減らしておく

結婚は「幸せのゴール」ではなく、50年続く長距離走のスタート。50年分の自分の人生を誰かに丸投げすると考えたら、不安になって当然です。
だからこそ、「万が一、なにかあっても自分なら立て直せる」と思えるなら、その不安は大きく減らせます。

そのためにも

  • 仕事を辞めない:キャリアを継続し、経済的な自立を保つ
  • 自分の資産を持つ:独身時代の貯金や資産を確保する
  • 趣味や友人関係を大切にする:結婚後も自分の世界を保っておく

というのは、大切なこと。

先ほど、「結婚のメリットを書き出してみる」という方法を紹介しましたが、そのメリットを得るための掛け金が「戸籍にバツがつく」だけで済むなら、その賭けにチャレンジしてみたくなりませんか?

「最悪、夫がいなくても、自分と子どもとの暮らしを支えていける土台は確保できている」という自信をこっそり持っておくことは、不安な気持ちを和らげるだけでなく、これから対等な夫婦関係を築いていく上でも重要です。

STEP4:不安を打ち明けて、最後の「最終チェック」として利用する

あなたが抱えているその不安を、パートナーが「結婚相手としてふさわしいか」を見極める、「最終チェック」として活用しましょう。

彼に「あなたとの結婚が不安」なんて言えるわけがないと思っていますか?
大丈夫。圧倒的多数の男性は「1人で悩まず、言ってほしかった」と考えているものです。

ぱんだ
ぱんだ

それでも彼に気持ちをぶつけるのが不安なら、まずは仲人に言ってみて一緒に伝え方の作戦を練るぱん。

勇気を出して、あなたのその不安をパートナーに打ち明けて、そのときの相手の反応をよく観察してください。

  • あなたの不安に共感し、寄り添う姿勢を持ってくれているか?
  • 上から目線ではなく、対等な立場で話を聞いてくれるか?
  • 「話してくれてありがとう」「一緒に乗り越えよう」と前向きな言葉をかけてくれるか?

このチェックでパートナーが誠実に向き合ってくれるなら、2人の絆は本物です。
マリッジブルーを乗り越える過程そのものが、今後の長い夫婦生活における信頼関係の礎となるでしょう。

ナレソメ総研が行った調査でも、マリッジブルー解消にいちばん役立った対処法は「パートナーに相談した」で、86.3%の人が「軽減した」と回答。
他の何かで気晴らしをしたり、入籍を延期したりする対処に比べ、明らかに高い効果が得られています。

重要なのは、不安にならないことではなく、あなたが不安なときや困ったとき、悩んだときに「受け止めて、寄り添って、力になってくれる」相手かどうか。
長い人生、常に順風満帆ではいられません。だからこそ、逆境に陥ったときに信頼して話し合い、助け合える相手かどうかをここで見極めてください。

幸せな結婚生活になるか、独身のほうがマシだった結婚生活になるかは、相手しだいです。

結婚への不安は、あなたが真剣に未来を考えている証拠。
この不安を否定せず、未来の自分を幸せにするためのよい機会として捉えてみましょう。

STEP5:とにかくフェーズを進める

最後に、結婚前の不安の多くは、相手の性格や相性の問題ではなく、「今の関係性のフェーズ」から生じています。
だから、今あなたがいるフェーズの次の段階に進んでしまうと、悩みそのものが消えるというか、気にならなくなることもよくあります。

ナレソメ総研の調査でも、女性は入籍後に不安が減る傾向が顕著。結婚前に考えすぎていたけれども、結婚生活が実際に始まってしまえばとたんに落ち着く人が多いのです。

理由はシンプル。
結婚前に想像していた不安のほとんどが、「実際には起こらない」と気づくからです。
「義実家との関係、大丈夫かな?」
「もし2人とも働けなくなったら……」
そんな心配ごとも、実際に毎日を過ごしてみると「あれ、全然大丈夫じゃん」となることが多いのです。
実際、米国のペンシルベニア大学の研究でも「心配事の91.4%は実際には起こらなかった」という結果が明らかになっています(※2)

(※2)出典: LaFreniere, Newman, 2019, Exposing Worry’s Deceit: Percentage of Untrue Worries in Generalized Anxiety Disorder Treatment

不安を抱えたまま立ち止まっていても答えは見つかりませんが、とにかく結婚という次のフェーズに進むことで、不安の大半は自然に消えていくものです。

ぱんだ
ぱんだ

100個のうち95個はムダな心配ぱん。 だったら、その時間でおいしいケーキでも食べに行ったほうが幸せだぱんよ。

マリッジブルーを乗り越えた先輩たちのリアルな声

マリッジブルーは多くの人が通る道ですが、乗り越えた先輩たちはそれぞれのやり方で不安を解消し、結婚に進んでいます。
ここでは実際のナレソメ予備校の卒業生4名の体験談をご紹介します。

「不安は出てくるもの。でも俺がなんとかする」と言ってくれた

「仮交際時、早めのマリッジブルーだったのか不安症が大爆発。6回目のデートでいろいろお話ししていた際に、彼から『たぶん一生不安が出てくると思う。けど、大丈夫。俺が全部なんとかするから』と言われました。
この言葉を聞き、『この人となら何があっても乗り越えられそうだな』と思い、真剣交際に進みたいと決心しました」(35歳女性)

「夫婦は補完関係」。仲人の一言で心が軽くなった

「先が見えないことに不安を感じたり、彼はいい人なのに悪いところを探してしまったりするつらい時期がありました。進みたいのに進んでいいのか迷っていたんです。でも、仲人さんに相談したり、ファイナンシャルプランナーさんとの面談、毎週の女子会などを通じて1つずつ不安を解決していったりすることで、納得して前に進めるようになりました。仲人さんから“夫婦とは補完関係”だと教わり、“内助の功”という言葉に触れたとき、私が支えていけばいいんだと感じられたんです。その言葉が、一気にマリッジブルーを解消するきっかけになりました」(27歳女性)

行動で不安を払拭してくれた彼と、女子会のアドバイス

「彼に転勤の可能性があることは最初から承知していました。けれども私は今の職場環境に強い愛着があり、『この環境を捨ててまで彼に賭けていいのか』と葛藤。最初にその不安を伝えたとき、彼は『そうなんだね』と優しく寄り添ってくれたので、私もそれで納得しようとしていたのです。
でも、ナレソメ予備校の女子会で相談すると、『寄り添いだけじゃダメ。あなたが背負うリスクに対して、彼も行動で示すべき』と背中を押されました。勇気をもらって再度伝えると、彼はすぐ会社に確認。基本は当地勤務であること、転勤は拒否できることを調べてくれました。その姿を見て私は、『この人は言葉だけではなく、行動で不安を払拭してくれる人なんだ』と確信できました」(29歳女性)

不安を率直に伝えあえたことで信頼が深まった

「真剣交際中にお相手がマリッジブルーになり、自分も不安に。仲人から『話し合いを』とアドバイスを受け、花見デートでじっくり対話しました。問題自体が解決したわけではありませんでしたが、率直に伝え合えたことで信頼感が強まりました」(31歳男性)

不安を避けず真正面から話し合うことで、相手の覚悟ある言葉や具体的な行動を引き出せます。たとえ問題そのものがなくならなくても、そうして不安を一緒に乗り越えた経験が絆を深めるきっかけに。また、女子会やプランナーのような第三者からの励ましも大きな助けになっています。

マリッジブルーは1人で抱え込むより、人に話し、相手と向き合うことが最善だと、先輩たちの経験が教えてくれますね。

その他、マリッジブルーを乗り越えた経験が語られている成婚インタビュー動画はこちら

まとめ|マリッジブルーは、本気で結婚と向き合っている証拠

マリッジブルーは、決してあなただけが抱えている悩みではありません。

結婚という人生の大きな決断を前に、不安を感じるのはごく自然なこと。
それはあなたが「本気で結婚と向き合っている証拠」であり、幸せな未来を真剣に考えているからこそ生まれる感情です。

生きているかぎり、不安やリスクはゼロにはなりません。
だからこそ、不安を抱えながらもそれをちゃんと受け止めてくれる人と一緒に進んでいくという方向性がいちばん重要だと、私たちナレソメ予備校は考えています。

とはいえ、マリッジブルーは1人で抱え込むには重たいテーマかもしれません。
そんなときは、第三者の視点を入れるだけで、驚くほど心が軽くなることがあります。
もし不安が続くようであれば、1人で悩まずに、信頼できる仲人やプロに話してみてください。

実は、今回ご紹介した内容は、私たちナレソメ予備校が提供しているたくさんのサポートのほんのさわりです。
ナレソメ予備校では、担当仲人の手厚いサポートはもちろん、マリッジブルーの「予習」講座から心理士資格を持つプランナーによる個別相談まで、さまざまな専門的サポートを提供しています。

マリッジブルーの基礎知識から、実践対策まで動画講座も充実(会員限定)

さらに同じ状況の婚活仲間たちと悩みを分かち合える「男子会・女子会」などコミュニティ活動があるのも、ナレソメ予備校の大きな特徴です。

「結婚 不安」と検索したあなたが、この記事を参考にマリッジブルーを克服し、前向きな気持ちを取り戻していただけたなら、それに越したことはありません。

ただ、もしすでにマリッジブルーをきっかけに自爆して後悔をしているのだとしたら……次こそあなたの不安を「夫婦の絆」に変え、50年続く幸せな結婚を目指すために、ぜひナレソメ予備校に一度ご相談ください。

ナレソメノート編集部

編集部
執筆者 編集部
ナレソメノート編集部は、専門知識や経験を活かして質の高い記事作成に取り組んでいます。「結婚生活を通じて人生のQOLを向上させる」をテーマに、
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