破局後、「相手が悪い」から「私が悪かった」へ。女性特有の自責割合の変化とは

別れた直後は「あんな最低な男、別れて正解!」と怒りに燃えていたのに、数年たってふと思い出したとき、「私にも悪いところがあったな……」としみじみ感じたことはありませんか?

実はそれ、あなただけではありません。

ナレソメ総研が実施した調査によると、女性特有の「ある心の変化」が数字としてはっきりと表れました。

今回は、破局後の期間によって変わる女性の「自責(反省)」にフォーカスし、ずっと変わらない男性心理と比較しながら、そのリアルな実態を解明します。

女性は時間をかけて「反省」し、男性は「初期状態」のまま

今回は、男女478名(男性162名、女性316名)を対象に、別れた恋人に対する自責・未練について10段階で評価してもらい、破局後の期間と自責割合・見返し願望の推移を調査しました(※)

※個人内ではなく個人間の調査である

まず、本調査で明らかになった、男女の決定的な違いをお伝えします。

  • 女性:破局直後は「相手が悪い」と思うが、時間がたつにつれて「自分も悪かった」と認識が変化する
  • 男性:最初に「自分が悪い」と思えばずっとそうであり、「相手が悪い」と思えばずっとそうである。時間がたっても認識はほとんど変わらない

女性の心は時間とともに成熟し、過去の意味づけを変えていく力があるようです。詳しく見ていきましょう。

女性の「私が悪かった」は数年越しにやってくる

「別れの原因は自分に何割あったか(自責割合)」という質問に対し、女性の回答は期間によって変化を見せました。

※自責割合の点数が高いほど、自責を感じている

  • 女性の自責割合の平均
    • 破局直後(3か月未満):4.15点(相手が悪い寄り)
    • 2〜3年経過:5.04点(ほぼフラット)
    • 10年以上経過:5.74点(自分が悪い寄り)

破局直後:「私は悪くない! あっちの方が悪い!」(自責割合の平均:4.15)

破局して3か月未満の女性のデータを見ると、自責割合の平均は4.15。「相手が悪い」という認識に寄っています。

この時期の女性は、傷ついた心を守るため、あるいは別れの決断を正当化するために、無意識に自分を守っているのかもしれません。「被害者意識」が最も強い時期といえます。

2〜3年後:「私にも未熟な点があったな……」(自責割合の平均:5.04)

ところが、破局から2〜3年が経過すると、この数字は5.04まで上昇します。

さらに、3〜5年未満で5.33、5〜10年未満で5.51、10年以上で5.74と変化。「相手が悪かった」という気持ちよりも「自分にも至らない点があった」という気持ちが上回るようになります。

このように女性は、時間がたてばたつほど「私にも直すべきところがあった」と受け入れられるようになっていく様子が、数字からもはっきりと読み取れます。

「時間が解決してくれる」と言いますが、女性にとっては「冷静に過去を振り返るために必要な期間」でもあるのです。

感情の嵐が過ぎ去り、冷静さを取り戻したとき、「あのときの私の態度は良くなかったかも」などと客観的な反省(自責)ができるようになります。

男性は時間がたっても認識は「固定」されたまま

対照的に、男性の自責割合はずっと横ばいです。期間による変化がほとんど見られません。

自責割合の平均を見ても、3か月未満で5.22点、10年以上たっても5.64点と、期間を通してみると大きな変化はなく、ほぼ横ばいで推移しているといえます。

「時間がたてば分かってくれるはず」と期待しても、男性の認識を変えるのは難しいことがデータからも読み取れます。

「見返してやる!」という怒りが「反省」に変わるまで

女性の心がどう変化していくのか、別のデータからも見てとれます。こちらは「元恋人を見返してやりたい」という願望の推移です。

※7点満点で、点数が高いほど見返し願望が高い
※グラフは、6or7点と回答した人の割合を表す

  • 破局直後44.4%(怒りと執着のピーク)
  • 1〜2年後:急激に低下
  • 10年後2.9%(ほぼ消滅)

破局直後の女性は、「見返してやる!」という感情が強い傾向にあります。しかし、この感情は長続きしません。

新しい生活や出会いを経て、1〜2年もすれば「見返したい」というトゲトゲした感情は消え去ります。その怒りが消えたスペースに、「自責(反省)」が入り込んでくるのです。

「どうでもいい存在」になったからこそ、冷静に分析し、自分の糧にできる。これが女性の強さであり、成長のプロセスだといえます。

恋愛経験数ではなく「人生の密度」が女性を成長させる

交際人数が増えたからといって、自責の割合(反省する姿勢)が高まるわけではありません

女性の交際人数別の自責割合を10段階で評価してもらった調査によると、2人目(5.59点)のときが最も高いものの、それ以降は変化に一貫性が見られませんでした。

女性を成長させるのは、元カレの数ではなくその後の人生経験です。仕事や家庭など、さまざまな経験を経て視野が広がることで、初めて過去の恋愛を客観的に振り返り、「私も未熟だった」と反省できるようになるのです。

<調査方法>
インターネットによるアンケート調査
<調査期間>
2025年11月10日(月)〜11月17日(月)
<調査対象>
恋人関係の破局経験のある成人男女
<回収サンプル数>
478名(男性162名、女性316名)

ナレソメ総研

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執筆者 ナレソメ総研
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