年収800万円以上男性の妻、約半数が年収600万円以上!同格婚の実態

婚活では、「結婚相手にどのくらいの年収を望むか」が話題になりがちです。「女性は自分より高収入の男性を選ぶ」「高収入の男性は女性の年収を気にしない」といったイメージもありますが、実態と一致するのでしょうか。

ナレソメ総研では、既婚者および婚活経験者594名(女性331名・男性263名)を対象に、婚活開始時の自身の年収と、結婚相手の年収について「最低限どの程度を希望していたか」を調査しました。

本記事では、この下限額を「年収の希望ライン」、下限を設けなかった回答を「下限なし」と表記します。

さらに、既婚者261名が回答した本人・配偶者の入籍時年収から、261組の組み合わせを分析。希望と実際の両面から、婚活に見られる「同格婚」の傾向を読み解きます。

【女性】自身の年収に応じて、年収の希望ラインも上がる

女性は、自身の年収が高くなるほど、男性に設定する年収の希望ラインも高くなる傾向があります。

特に変化が大きいのが、女性自身の年収800万円を境とする違いです。
年収800万円未満の3層(400万未満、400万〜599万、600万〜799万)では、いずれも相手の年収の希望ラインは「400万〜599万円」が最多でした。

一方、年収800万円以上の女性では「600万〜799万円」が最多(50.0%)となっています。自分より低い年収も許容する人が多いものの、「400万〜599万円」を希望ラインとする割合は3.3%にとどまり、86.6%が600万円以上を設定していました。
自分と同等以上の年収を必須とはしなくても、希望ラインは他の年収層より高いことがわかります。

【男性】高収入男性ほど、女性にも一定の収入を求める

男性は自身の年収以上の額を女性に設定する年収の希望ラインにすることはほぼありません。しかし、自身の年収が高くなるほど希望ラインが高くなる傾向は見られます。

象徴的なのが年収800万円以上の男性です。
年収800万未満の層では400万以上をラインにするのは半数以下ですが、800万以上の層では、70.3%が女性の年収の希望ラインを400万円以上に設定していました。

「男性が充分に稼いでいれば、女性の収入は気にしない」という世間のイメージとは異なり、高収入男性ほど女性にも一定の稼得能力を期待していることがうかがえる結果となりました。

同年代の平均年収と比べると、希望ラインの意味が見えてくる

ここまで見てきた年収の希望ラインは、実際の収入水準と比べて高いのでしょうか。

婚活の中心層の給与水準と比較するため、国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」の年齢階層別データ(25~29歳、30~34歳)を参照しましょう。

1年を通じて勤務した人の平均給与は下記のとおりです(※1)。

  • 25〜29歳:男性438万円・女性370万円
  • 30〜34歳:男性512万円・女性362万円

女性の希望ラインで中心となる「400万〜599万円」は、この年代の男性の平均給与が収まる範囲です。
男性の希望ラインで目立つ「300万〜399万円」も、この年代の女性の平均に近い水準といえます。

一方、年収800万円以上の女性が設定する600万円以上、同男性が設定する400万円以上は、同年代の異性の平均を上回ります。高年収層ほど平均以上の稼得能力を相手にも期待する傾向が表れています。

※1 出典:国税庁長官官房企画課「令和6年分 民間給与実態統計調査 -調査結果報告-」

「下限なし」=「働かなくてもよい」ではない

今回の調査で、年収の希望ラインを「下限なし」とした割合は、男女とも自身の年収400万円未満の層で最も高い結果となりました。

特に年収400万未満の男性が64.3%と突出して高いことがわかります。
前回の調査では男性は女性よりも、「自身の年収が結婚しやすさに影響する」と考える傾向が見られました。
自身の年収への自信のなさから「相手に年収条件を出せる立場ではない」という遠慮が表れているのかもしれません。

また、「下限なし」が意味するのは、あくまで相手の年収額に下限を設けないことです。
金額は条件にしないけれども、仕事を続ける意思や社会との接点は持っていてほしいという考えが含まれている可能性があります。

入籍時の組み合わせは希望以上に「同格婚」の傾向

ここまで婚活時の希望を見てきましたが、実際に結婚したカップルの年収の組み合わせはどうなっているのでしょうか。

今回の調査では、入籍時に夫が妻と同じ、または1区分上の年収帯だった割合が66.3%(173/261組)でした。

夫の年収が「400万円未満」「400万〜599万円」の各層では、同じ年収帯の妻と結婚している割合が最も高くなりました。
また、年収800万円以上の夫は、81.7%が年収400万円以上、48.8%が年収600万以上の妻と結婚しています。
夫が高年収であっても、妻の年収が低い組み合わせが多いわけではなく、むしろ妻も一定以上の年収を得ている割合が高い結果となりました。
婚活開始時には、年収800万円以上の男性の70.3%が女性の希望ラインを400万円以上に設定しており、希望と実際の組み合わせには共通する傾向があります。

ただし、2つのデータは同じ回答者を完全に追跡したものではありません。「希望した条件の相手と結婚できた割合」ではなく、集団全体で見た傾向の重なりです。

また、本記事でいう「同格婚」とは、夫婦の年収が完全に一致することではなく、年収水準が大きく離れていない組み合わせが多い傾向を指します。
生活圏の近さや、仕事観・生活水準・金銭感覚の共有しやすさも背景にあると考えられます。

希望にも実際の結婚にも表れた、相手の年収との関係

今回の調査では、男女とも、自身の年収が高い層ほど、相手に設定する年収の希望ラインも高くなる傾向が見られました。
入籍時の組み合わせでも、自身の年収が高い層ほど、配偶者も一定以上の年収である割合が高く、希望と実際に共通する傾向がうかがえます。

特に、高収入男性の多くが女性にも一定の年収を求めていた点は、「男性が充分に稼いでいれば、女性の収入は気にしない」というイメージとは異なる結果です。
夫婦の年収が同額である必要はなくても、相手の収入も結婚を考えるうえでの条件になっていることがわかります。

初婚夫婦で同世代婚が増加するなか(※2)、今回の調査では、年収の面でも自分に近い水準の相手と結婚する傾向がうかがえる結果となりました。

1970年〜2024年までの夫婦の年齢差が3歳以内の割合の推移のグラフ

※2 出典:厚生労働省「人口動態調査」(2024)

<出典記入方法>
本調査結果を引用する場合、「収入・家計に関する調査2026(ナレソメ総研調べ)」及び、本記事URLを必ず明記してください。

<調査方法>
インターネットによるアンケート調査
<調査期間>
2026年8月8日(土)〜8月20日(木)
<調査対象>
20歳以上の男女
<回収サンプル数>
730名(男性338名、女性392名)
既婚者268名(男性82名、女性186名)
未婚・婚活経験者326名(男性181名、女性145名)
未婚・婚活未経験者136名(男性75名、女性61名)

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執筆者 ナレソメ総研
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