親族の悩みと家事・育児分担の偏りは関連する? 子ども2人世帯で増えやすいストレスを防ぐには
子どもが生まれると、実親や義親との関係性・距離感に悩む場面が増えることがあります。
「育児を手伝ってもらいたいけれど、なかなか頼れない」
「手伝ってくれるのはありがたいが、口出しが多くて疲れる」
「育児方針や家庭のルールが合わず、ストレスを感じる」
このようなモヤモヤを抱えている方もいるのではないでしょうか。
ナレソメ総研では既婚女性286名を対象にアンケート調査を実施し、同居する子どもの人数によって、親族に関する悩みの程度がどのように異なるのかを分析しました。
その結果、同居する子どもが1人の世帯と比べ、2人の世帯では親族の悩みの平均スコアが高く、「悩みが強い」と回答した割合も高い傾向が見られました。
さらに、同居する子どもが2人の世帯では、親族の悩みが強い層ほど、女性が担う家事・育児の割合も高くなっていました。
本記事では、親族の悩みと夫婦間の家事・育児負担にどのような関連が見られたのかを、データから読み解きます。
同居する子どもが2人の世帯で「親族の悩み」が高い傾向
同居する子どもが2人の世帯では、1人の世帯と比べて、親族に関する悩みの平均スコアと「悩みが強い」と回答した割合が高い傾向が見られました。

親族の悩みの平均スコアは、1人世帯の2.01から2人世帯の2.84へ
既婚女性286名の生活上の悩みを比較したところ、親族の悩みの平均スコアは、同居する子どもがいない世帯で2.17、1人の世帯で2.01、2人の世帯で2.84でした。子ども1人世帯と2人世帯を比較すると、親族の悩みの平均スコアには0.83ポイントの差があります。
また、家計や家事・育児など、今回調査したほかの悩みと比べても、子ども1人世帯と2人世帯のスコア差が最も大きい項目となりました。

また、親族の悩みの程度を「弱・中・強」の3段階に分類すると、「強」に該当した割合は、同居する子どもがいない世帯で13.9%、1人の世帯で9.5%、2人の世帯で18.7%でした。
割合で比較すると、子ども2人世帯の18.7%は、1人世帯の9.5%の約2倍です。
ただし、実人数で考えると7名(73名中)対5名(43名中)だということに留意が必要です。
親族の悩みが強い層ほど、女性の家事・育児負担も高い
次に、親族の悩みの強さと、女性が担う家事・育児の割合を比較しました。
親族の悩みが「弱・中・強」のどの段階にあるかによって女性側の家事・育児負担割合を比較したところ、悩みが深刻な層ほど負担率が偏っている傾向が見られました。

特に子どもが2人の家庭でその差は顕著です。
悩みが「弱」の層における女性の家事・育児の負担割が6.27(約6割)であるのに対し、「中」の層で8.60、「強」の層では8.25と8割を超え、ほぼワンオペに近い水準にまで高くなっています。
子どもが増えると、その分、家事や育児の負担も大きくなりやすいものです。余裕がないなかでは、親族とのやり取り自体を負担に感じることもあるでしょう。また、親族に頼る機会が増えることで関わりも増え、それまで見えにくかった悩みが表面化しやすくなるのかもしれません。
親族との関係に悩んだら夫婦の協力体制の見直しを
親族との関係に悩んだときは、実家や義実家との距離感を調整することに意識が向きがちです。
しかし、今回の調査では、同居する子どもが2人の世帯において、親族の悩みが強い層ほど、女性の家事・育児負担も高い傾向が見られました。
この結果から、家事・育児の負担を減らせば親族の悩みが解決するとまではいえません。それでも、親族へのストレスが高まっているときに、家事・育児や親族対応が夫婦のどちらか一方に偏っていないかを確認することには意味がありそうです。
家事や育児だけでなく、実家・義実家への連絡、帰省や行事の日程調整、親族からの要望への対応なども、家庭を維持するために必要な負担の一部です。
子どもの誕生や進学など、家庭の状況が変化するタイミングには、「家事や育児をどちらがどれだけ担っているか」「親族との連絡や調整をどちらが引き受けているか」のような目に見えにくい役割も含めて家庭内の負担を可視化してみる。そして、どちらか一方に偏りすぎていないかを話し合うことが、夫婦と親族の双方と無理なく付き合っていくためのヒントになりそうです。
<出典記入方法>
本調査結果を引用する場合、「既婚者対象:結婚生活に関する調査2026(ナレソメ総研調べ)」及び、本記事URLを必ず明記してください。
<調査方法>
インターネットによるアンケート調査
<調査期間>
2026年7月2日(木)〜7月8日(水)
<調査対象>
既婚女性
<回収サンプル数>
286名
ナレソメ総研



