親が不仲で結婚に希望が持てない。自分に合う結婚を考える3ステップ
恋愛や婚活、そして結婚後のパートナーシップ。人生のステージごとに尽きることのない、多種多様なお悩み。
本連載『山崎先生の恋愛・婚活お悩み相談室』では、そんな恋愛・婚活・パートナーシップに関するお悩みについて、ナレソメ予備校の恋愛心理学者・山崎独自の視点と科学的なデータをもとに解決策を提示します。
山崎敬太
筑波大学心理学類卒。日本パーソナリティ心理学会所属。研究テーマは「遠距離恋愛の関係継続」。在学中から恋愛心理学を探究し、自己肯定感や関係維持の心理を研究。
延べ1,000名以上のカウンセリングを行い、“恋愛と結婚のリアル”を科学的かつ温かく伝える。2025年にはルクア大阪(JR西日本SC開発(株)協力)で恋愛ワークショップを開催するなど、理論と実践をつなぐ恋愛心理学者。
今回のお悩み
最近、周りの友人が結婚し始めたこともあり、年齢的にも「私もそろそろ婚活を始めたほうがいいのかな」と思うようになりました。
でも、私は昔から結婚にあまりいいイメージを持てません。
両親は私には愛情をかけ、経済的にも不自由なく育ててくれました。今でも両親のことは好きです。
ただ、両親を「親」としては好きでも、2人のような夫婦になりたいとは思えません。
子どものころから両親はよくケンカをしていて、しばらく口をきかなくなることもありました。両親がケンカをすると、私は空気を読んで自分の部屋に行くことも多かったです。
父は仕事中心で、家事や育児はほとんど母が担っていました。母から「お父さんはなにもしない」「結婚すると女ばかり大変になる」といった愚痴を聞かされることもよくありました。
そのせいか、私のなかには「結婚すると我慢が増える」「最初は仲が良くても、いつか不満ばかりになる」「女性のほうが負担することになる」というイメージがあります。
以前付き合っていた彼と将来について話したときも、家事について「得意なほうがやればいいんじゃない?」と言われ、「共働きでも結局、私が全部やることになるのでは」と、母の姿と自分を重ねたことがあります。
そのため、恋愛でも家事をしない男性を必要以上に警戒してしまったり、「父とは反対のタイプの人を選ばなければ」と考えたりします。
また、恋人と意見がぶつかりそうになると、両親のようにケンカするのが怖くて自分の意見を飲み込んでしまうこともあります。
一方で、友人夫婦が自然に家事を分担したり、不満があっても話し合って仲直りしたりしているのを見ると、「こういう結婚ならいいな」と思います。
一緒にいて安心できるパートナーが欲しい気持ちもあります。
結婚そのものをしたくないわけではありません。ただ、「28歳だし、そろそろ動いたほうがいい」と思う反面、結婚にいいイメージを持てていないまま婚活を始めることには違和感があります。
両親のようになりたくないと思っていることで、かえって相手を厳しく見すぎたり、自分の気持ちを我慢したりしているのではないかという気もしています。
「親の結婚」と「自分の結婚」を切り離して前向きに考えられるようになるには、どうすればいいのでしょうか?
また、両親とは違う夫婦関係を築くために、婚活や恋愛で意識したほうがいいことがあれば教えていただきたいです。
両親があまり仲よくないように見えていたことから、結婚にいいイメージを持てず、婚活に踏み出せないという相談者様。
今回は、親の夫婦関係が結婚観に与える影響と、自分に合うパートナーシップを築くためにできることについて、恋愛心理学者・山崎がエビデンスをもとに解説します。

親の夫婦関係は結婚観に影響するが、自分の未来を決めるわけではない
相談者様は、ご両親の姿を見て結婚に不安を感じるようになったのですね。
「同じように苦しむのでは」と考えると、前向きになりきれない気持ちも理解できます。
親は、子どもにとって最も身近な夫婦関係のモデルです。意見が違ったときにどうするのか、家庭をどう運営するのか。私たちは日々の生活のなかで、親の行動する姿に触れて育ちます。
そのため、ご両親のケンカや不満に触れてきた経験は、「結婚すると我慢が増える」「夫婦になってもわかり合えない」といった無意識のイメージにつながることがあります(※1)。
ただ、結婚への考え方に関わるのは親の姿だけではありません。
自分自身の恋愛経験も関わっていますし(※2)、時代背景や社会意識も大きく変わっています。
育ってきた家庭の影響はあるものの、あなたはあなた自身の夫婦関係を選び取ることができます。
親のような夫婦にならないために、親と正反対の相手を探す必要はありません。
あなたが望む関係を明確にして、それを一緒に築ける相手を選べばいいのです。
例えば、恋愛関係で自分の希望を伝えて受け止めてもらえたり、意見の違いを話し合えたりすると、「親とは違う関係も築けるかもしれない」と感じるきっかけになるでしょう。
ご両親の姿から感じてきた不安を整理しながら、これから自分はどんな相手とどんな関係を築きたいのかを考えていきましょう。
※1 出典:後藤美結・山田哲子・興津真理子(2023)『両親間葛藤認知がもたらす青年の自己表現の在り方及び結婚観への影響 : 要求拒否想定場面におけるアサーション能力に着目して』
※2 出典:山内星子・伊藤大幸(2008)『両親の夫婦関係が青年の結婚観に及ぼす影響:青年自身の恋愛関係を媒介変数として』
結婚への不安があっても、婚活を通じて自分に合う暮らしを考えられる
結婚にいいイメージが持てていなくても婚活を始めてよいのか?
結論からお伝えすると、結婚を考えたい気持ちがあるなら、不安が残っていても婚活を始めてよいと私は考えます。
実際に相手と関わることで、「結婚はどういうものか」という漠然とした想像から、「この人とどんな暮らしをしたいか」を具体的に考えられるようになるからです。
私が以前行なった結婚相談所の女性会員を対象とした研究(※3)では、真剣交際・婚約段階にいる女性は、お見合い・仮交際段階にいる女性と比べ、結婚後の「幸せな生活」をより強くイメージし、「自由が制約される」というイメージは弱い傾向が示されています。
つまり、特定の相手との関係が深まるにつれて、結婚に対するイメージは変化する傾向があるのですから、現時点で結婚にあまり希望が持てていないからといって、将来出会うお相手との可能性を閉じなくてもよいのではないでしょうか。
一方、性別による役割分担のイメージには、活動段階による有意な差が見られませんでした。
家事や育児への不安については、交際中に具体的に話し合うことが大切です。
例えば、共働きで帰宅が遅い日の夕食や掃除をどうするか、自分の希望を伝え、相手の考えを聞いてみてください。
出会いのなかで相手との暮らしを確かめながら、結婚への不安を整理していきましょう。
※3 出典:山崎敬太(2026)『結婚相談所の女性会員が抱く結婚イメージ』

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父親に話を聞くことが、結婚へのイメージを見直すきっかけになる
今回の相談者様に、まずご自身で取り組む方法として提案したいのは、お父様に話を聞いてみることです。
相談文からは、お母様から夫に対する不満は聞いてきた一方で、お父様が当時どんな思いや事情を抱えていたかを、充分に聞けていないように感じられるからです。
話せる関係であれば、例えば次のように尋ねてみてください。
- 「当時、仕事や家庭のことをどう考えていた?」
- 「仕事が忙しいとき、家族とどう過ごしたいと思っていた?」
- 「家族との関わりで、難しいと感じていたことはあった?」
お父様は、家計を支える責任を感じていたのかもしれませんし、仕事と家庭の両立に迷いがあったのかもしれません。実際に何を考えていたかは、話を聞いて初めてわかる部分があります。
自分が直接見ていたこと、お母様から聞いたこと、お父様から聞いたことを照らし合わせると、これまで見えていなかった事情や結婚へのイメージを見直すきっかけになるかもしれません。
ただし、親の事情を理解することと、その夫婦関係を自分も受け入れることは別の話です。無理に親の行動を肯定する必要はありません。

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自分に合う結婚を考える3ステップ
ここからは、結婚への考え方を整理する3ステップをご紹介します。
【ステップ1】自分にとって「結婚とはなにか」を書き出し、思い込みを可視化する
まず「自分にとって結婚とは、どんなものか」を言葉にして書き出してみましょう。ノートでも、スマートフォンのメモでも、書きやすいもので大丈夫です。
例えば、
- 「結婚とは、女性が我慢するもの」
- 「結婚とは、自分の時間がなくなるもの」
など、今感じている本音を書き出します。
次に、それぞれについて「どの経験から、そう思うようになったのか」を考えてみてください。
お母様がいつも独りで家事を担っていたことや、恋愛で相手の予定を優先して疲れたことなど、思い当たる出来事を書き添えましょう。
お父様に話を聞けたのであれば、その内容も踏まえて、以前の見方との違いを整理してみてください。

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【ステップ2】自分が望む夫婦関係を考える
次に、仕事・友人関係・恋愛・家族との関わりなど、人生全体を振り返ってみましょう。
あなたには、親の影響に加え、自分の経験を通じて育ててきた価値観もたくさんあるはずです。
これまでの出来事を思い出しながら、次の問いについて書いてみてください。
- どんな相手や場所に、安心していられたか。
- 人との関わりで、どんなときに苦しくなったか。
- 自分で選んでよかったと感じることはなにか。
- 仕事や趣味など、これからも大切にしたいものはなにか。
書いた内容を読み返し、自分が安心できる関係や、これからも大切にしたいことを整理しましょう。そのうえで、「避けたいこと」を「大切にしたいこと」に置き換えてみてください。
「父親とは反対のタイプを選びたい」と思うなら、お父様のどんな言動が嫌だったのかを具体的にしてみましょう。
仕事が忙しく家族との時間が少なかったことなのか、お母様に家事を任せきりにしていたことなのか。
そうすることで、「では、自分はどうしたいのか」が見えやすくなります。
「親のようになりたくない」という否定形の条件を、「自分はどんな関係を築きたいか」という肯定形に変換するのがポイントです。
例えば、次のように整理できます。
- 「家庭のことを任せきりにされるのが嫌」なら、「自分も仕事を続けながら、家事や育児を相談して分担したい」
- 「不満をため込む暮らしが嫌」なら、「希望や不満を伝え、お互いに聞ける関係にしたい」
- 「依存して選択肢がなくなるのが怖い」なら、「自分の仕事や生活の選択を大切にしたい」
ここで気をつけたいのは、親と正反対の相手を選ぶことが、必ずしも自分の望む結婚につながるわけではないという点です。
例えば、お父様と正反対の「仕事をがんばらない人」を選んでも、家事を分担してくれるとは限りません。
家事の負担が不安なら、本当に確かめたいのは「忙しさに応じて分担を相談できるか」どうかですよね。
単に「父のようではない人」というだけではなく、「自分が望む暮らしを一緒につくれる人か」という視点で相手を見てみてください。

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【ステップ3】実際に婚活してみてイメージを書き換える
実際の出会いや交際では、結婚への不安を見直すために「間違い探し」をしてみましょう。
ここでいう間違い探しとは、頭のなかにある「どうせ〜だろう」という予想に対して、目の前の相手や状況から、そのイメージと異なる部分を見つけることです。
例えば、両親を見て「結婚は、どうせ妻が我慢するものだ」と、あなたが思っていたとします。
でも、今のパートナーに「今日は疲れているから、夕食は買って済ませたい」と伝えたら、「いいね。何を買って帰ろうか?」と言ってくれた。
そんなときには、「この人には希望を伝えられるし、疲れていても無理に料理をしなくてよい」と気づけるでしょう。
相手がいない状態では、結婚後の暮らしを具体的に確かめる機会が少なく、親の姿や「夫は仕事、妻は家事」といった一般的な夫婦像をもとに想像しがちです。
一方、相手が見つかると、「この人は自分の希望をどう受け止めるか」「家事をどう分担できそうか」を、実際のやり取りから考えられます。
大切なのは、「男性はこういうもの」「結婚とはこういうもの」と最初から決めつけず、目の前の相手の言動から判断すること。
「結婚とはこういうもの」という漠然としたイメージを、「この人となら、こんな暮らしができそう」という具体的なイメージに変えていくのです。
お相手と会った後は、「何を予想していたか→実際にはどうだったか」を振り返ってみてください。
また、意見がぶつかることを必要以上に恐れなくても大丈夫です。
夫婦になれば、家事の分担やお金の使い方など、考え方が違う場面も多々出てくるでしょう。
大切なのは、意見が対立しないことではなく、違いがあっても話し合えること。
まずはデートの行き先や食事の希望など、小さなことから自分の意見を伝えてみましょう。相手がどう受け止めてくれるか、意見が違ったときにどう折り合いをつけようとするかを確かめることが、安心できる関係づくりにつながります。

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まとめ:親の影響を受け止めつつ、自分が望む結婚を考えよう
両親の夫婦関係は、子どもの結婚へのイメージに影響します。
しかし、親から受けた影響だけで、あなたの未来が決まるわけではありません。
これから出会う相手と、親とは違う関係を築いていくこともできます。
結婚を考えたい気持ちがあるなら、不安が残っていても出会いを探し始めて大丈夫です。
相手とのやり取りを通じて、「この人となら、どんな暮らしができそうか」を少しずつ具体的に考えていきましょう。
こうした整理は1人でも始められますが、考えがまとまらないときには第三者の視点も助けになります。結婚相談所ナレソメ予備校では、プランナーに相談しながら自己理解を深めたうえで婚活に取り組めます。自分では見落としていた違いにも気づきやすくなるでしょう。
また、入会後に視聴できる動画講座「ナレソメスタディ」には『人生の棚卸し』講座もあります(※2026年10月時点)。講座を参考にこれまでの経験を振り返り、自分の価値観や望む暮らしを整理していくのも1つの方法です。
「結婚を考えたいけれど、いいイメージが持てず不安で踏み出せない」「自分に合う相手がわからない」という方は、まずはオンライン無料相談で話してみてください。
今の気持ちも含めて、自分に合う婚活の進め方を一緒に考えていきましょう。

ナレソメ総研



