「結婚しない」と「孤立する」は違う。独身でも幸せな人に共通する3つの特徴
「結婚すれば幸せになれる」「独身のままでは、いつか孤独になる」。そんなイメージを持つ人は少なくない。しかし、恋愛心理学者・山崎は「全ての人が結婚すべきだとは思っていない」と話す。
実際、独身でありながら毎日を楽しみ、充実した人生を送っている人もいる。そうした人たちは、ただ単に「1人で過ごすのが得意」なだけではないという。
では、独身でも幸せに生きられる人には、どのような共通点があるのか。山崎が考える3つの特徴を、本人の言葉でひもといていく。
恋愛心理学者・山崎
富山県出身。筑波大学卒業。在学中から「恋愛心理学」を研究し、特に遠距離恋愛や関係継続、自己肯定感の分野を得意とする。認定心理士・メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種を保持し、恋愛を起点としたQOL向上のノウハウを武器に、教育機関や企業の人事領域で講演・相談支援を行うなど幅広く活動。自身も2度の遠距離恋愛や婚約・婚約破棄を経験し、その学びを生かして年上シングルマザーとの年の差婚を果たす。現在は幸せな結婚生活を送りながら、恋愛心理学の知見を社会に還元し続けている。
全員が結婚すべきだとは思っていない
私は結婚相談所に携わっていますが、だからといって、全員が結婚すべきだとは思っていません。
もちろん、マクロな視点で見れば、結婚は幸福に近づくための有力な方法の1つです。家族ができ、日常を共有できる相手がいることによって得られる安心感や充足感は、確かにあります。
一方で、独身でもとても楽しそうに生きている人もいます。私の知り合いにも、50代の独身男性がいるのですが、本当に毎日が充実しているように見えます。「この人は幸せなんだろうな」と、そばで見ていて感じます。
そうした充実した人生を送る人たちを観察していると、そこには明確な共通点が見えてきます。
特徴1:コミュニティを自分で構築できる

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私たちには、「誰かとつながりたい」という根源的な欲求があります。ふだんは1人の時間を好む人であっても、それが長く続けば誰かと気持ちを共有したくなるものです。
私自身、海や山を見に行ったり、使われなくなった線路や建物を眺めたりするのが好きです。以前、久しぶりに1日中自由に過ごせる日があり、1人で好きな場所へ出かけました。最初は「久しぶりに独身に戻ったような感覚だ」と楽しんでいたのですが、途中で「そろそろいいかな」と感じたんです。
結局、私たちは1人の時間を求める一方で、誰かとつながることも求めています。
結婚は、この「つながりたい」という欲求を満たす強固で持続的な方法の1つです。
ただ、自分でコミュニティをつくり、そのなかで人との関係を育てられるなら、結婚以外の場所でもその欲求を満たすことができます。
ここで重要なのは、「既存の場に参加する」のではなく「自力で場を生み出せるか」です。自分から人に声をかけ、共通の目的をつくり、複数の関係を維持していく。これは簡単なことではありません。
例えば、経営者のなかには、自分を中心に人が集まる場をつくり、そのコミュニティのなかで生きている人がいます。そうした人であれば、結婚しなくても、他者とのつながりを日常的に感じられます。
反対に、私のように自力で新たな人間関係を構築するのが得意でないタイプは、1日中1人でいると寂しくなってしまうため、結婚という生き方が合っていると感じています。
既成の形に頼らず、自ら人とつながる場を築いていけるか。これが、独身でも幸せでいられる人の1つ目の特徴です。
特徴2:世代を超えたコミュニケーションが得意

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心理学には「ジェネラティビティ(世代性・継承性)」という言葉があります。簡単に言えば、自分が培ってきた知識や経験を次の世代に伝え、若い人を育てたいという欲求のことです。
一定の年齢になると、多くの人にこの意識が芽生えますが、これは「子どもを持つこと」だけでしか満たせないものではありません。
例えば、職場で後輩を指導したり、地域の子ども会やイベントの運営に関わったりすることでも充分に得られるものです。
私には子どもが2人いますが、以前、子どもの運動会で地域の大人たちと一緒に声援を送った際、強い一体感を感じました。自分の子どもに限らず、次世代の頑張りを応援するような体験も、ジェネラティビティを満たす方法の1つです。
世代を超えた関わりのなかで、若い人の成長を支え、社会のなかで役割を持つこと。それができる人は、独身であっても人生の手応えを得やすくなります。
さらに、そうした次世代との関わりは新しい人間関係が生まれるきっかけにもなるため、1つ目の「コミュニティを自分で構築する」ことにもつながっていくのです。
特徴3:自己決定感が強い

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結婚するかしないかは、最終的には自分自身の決断です。「周りの既婚者が不幸そうだから、私は結婚しないでおこう」「みんなが結婚して幸せそうだから、自分も結婚しよう」。そういった他人の軸ではなく、「自分はどうしたいのか」を基準に選ぶことが重要です。
自己決定感が強い人は、自分の選択に納得しやすくなります。独身生活の自由だけでなく、その先にある寂しさや不安も含めて、「自分の選択」として引き受けられるからです。
幸福度に関する研究でも、学歴や世帯年収より、「自分で人生を決めている」感覚が、幸福度に最も強く関連するとされています。大切なのは、どちらの選択肢を選んだかだけではありません。「自分で決めた」という感覚をどれくらい強く持てているかなのです。
例えば、離婚を経て「自分には独身のほうが合っている」と選び直したことで、より強い自己決定感を得る人もいます。逆に、1人でも幸せに生きられる条件を備えていながら、あえて結婚を選ぶ人もいます。
「独身であること」そのものが幸せを生むわけではありません。どんな道であれ、自分の内側に確かな自己決定感があり、「この生き方を自分で選んだ」と言えること。それこそが、人生の幸福を支えるのだと思います。
3つ全てを持つのは、簡単なことではない

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ここまで、独身でも幸せな人の特徴として、次の3つを挙げました。
- コミュニティを自分で構築できる
- 世代を超えたコミュニケーションが得意
- 自己決定感が強い
これらを全て備えている人は、決して多くありません。1度だけコミュニティに参加する、一時的に若い人を応援する、1人の時間を楽しむといったことなら、多くの人ができます。しかし、これらを長期間にわたって維持し、自分の人生を満たし続けるには相応の力が必要です。
この3つにあまり当てはまらないからといって、必ず不幸になるわけではありません。ただ、「自分は本当に独身のままで幸せに生きられるだろうか」と悩んでいるなら、人とのつながりや社会のなかでの役割を、どのように築いていくのか、考えてみる必要があります。
大切なのは、自分の人生を自分で選べているか
独身でいるか、結婚するか。その選択自体に、全ての人に当てはまる正解はありません。
大切なのは、自分がどうやって人とつながり、どんな場面で役割や人生の手応えを感じるのかを知ることです。そのうえで、周囲の価値観に流されず、自分の意思で生き方を選ぶことです。
独身で生きたいなら、その選択を支えるつながりや役割を、自分でつくっていけるかを見極める。結婚したい気持ちがあるなら、その素直な思いも大切にする。もし自分1人で答えを出せないときは、第三者と対話しながら、自分が本当に望んでいる生き方を整理していくのも良い方法です。
「周囲がそうしているから」ではなく、「私はこう生きたい」と自信を持って言えること。それが、独身と結婚のどちらを選んだとしても、幸せに生きるための揺るぎない土台になるのだと思います。

監修:恋愛心理学者・山崎
▶︎YouTubeチャンネル「恋愛心理学者ヤマザキ先生」はこちら
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