「このまま一生独身かも」は7割が通る道。男女377名の調査で見えた「結婚しない・できない」本当の理由
「周りがどんどん結婚していくのに、自分は全然結婚できそうにない。このまま一生独身だったらどうしよう……」と、ふと不安になったことはないでしょうか。
一方で、「仕事も趣味も充実しているし、わざわざ生活を変えてまで家庭を持つメリットがわからない」と、自分の意思で「結婚はしなくていいかな」と考えている方もいるかもしれません。
ナレソメ総研では、未婚・既婚を含めた20歳以上の男女約400名に対し独自調査を実施。
その結果、婚姻歴を問わず、男女ともに7割近くの人が人生において一度は「結婚しない・できない」と考えたことがあることが判明しました。
多くの人にとって、こうした葛藤は人生の「あるある」なのです。
しかし、そう考える背景には興味深い男女差があることも明らかになりました。
男性は「自分への自信のなさ」から、一度も交際経験がないまま結婚を諦めてしまう層が目立つのに対し、女性は「自分への自信のなさ」に加え、「結婚による生活の変化や負担」に対する懸念から結婚を諦める層が多い可能性が示唆されました。
本記事では、調査結果を元に、結婚や婚活に対する男女の心理的な壁とその原因を考察。
さらに、一度は結婚を「しない・できない」と考えたもののその後に結婚した人にはどのような心境の変化があったのかまで、深掘りしていきます。
男女ともに約3人に2人が「結婚を諦めた・遠ざけた」経験あり
男女377名(男性176名・女性201名)への調査の結果、既婚者・未婚者を含めた男性の66.5%、女性の65.2%が「結婚しない・できないと考えたことがある」と回答しました。
男女ともに約3人に2人が、一度は結婚に対して消極的あるいは否定的な感情を抱いていることがわかります。

婚活の難しさから「自分には無理かもしれない」と悩んだり、「1人で自由に過ごしたい」と決意したりすることは、現代において多くの人が経験する一種の「人生の通過儀礼」であると言えます。
「恋愛未経験で諦める」男性と「経験したからこそ慎重になる」女性
次に「結婚をしない・できない」と考えた時点での背景をひも解くと、男女間で異なる状況や心理的傾向が見られました。
男性は約2人に1人、女性は約4人に1人が「交際経験ゼロ」のまま結婚を諦めている

「結婚は無理だ」と考えた男性のうち、交際人数0人の割合は44.4%にのぼります。
恋愛経験の少なさが、結婚への心理的ハードルにつながっている男性も少なくないようです。
対照的に、女性で交際経験が「0人」なのは26.0%に留まります。一方で「3人以上」の交際経験がある人は40.5%に達し、これは男性(22.2%)の約2倍の数値です。
【男性】マッチングアプリでの「選ばれにくさ」が自信喪失の引き金に

婚活手法においても、男性の43.6%がマッチングアプリを利用しており、これは女性より11.5pt高い数値です。
手軽に始められるアプリですが、多くの男性にとっては「いいねがもらえない」「マッチングしない」といったシビアな現実に直面しやすい環境です。
ナレソメ総研の過去の調査では、男性がマッチングアプリ上で苦戦しやすい実態も報告されています。
そうした経験が「自分は選ばれない人間だ」という自己評価の低下につながりやすいと考えられます。
なぜ「結婚しない・できない」と考えるのか? 男女で異なる心理的ハードル
次に、「結婚しない・できない」と考えた理由を男女で比較しました。
「自分への自信のなさ」は男女に共通する理由ですが、他の傾向に関しては大きな差があることが明らかになりました。

男女共通の壁は「自分への自信のなさ」
男女ともに「容姿」「内面」「ステータス」への自信のなさが30〜40%台で上位にランクインしました。「自分のような人間が選ばれるはずがない」という自己肯定感の低さが、性別を問わず結婚への大きなブレーキとなっています。
特に女性は「容姿」への自信のなさが「結婚しない・できない」と考える最大の理由になりました。
男性は「容姿(46.2%)」と並び「自分のステータスに自信がなかった(44.4%)」も上位となっており、年収や職業などの社会的条件が「結婚の必須条件」であるという重圧が男性を追い詰めていると考えられます。
【男性】「スタートラインへの不安」と「失敗の積み重ね」が心理的ハードルを上げる

男性特有の傾向として顕著なのが、スタートラインに立つこと自体への強い不安です。
「異性との交際経験がなかった(少なかった)」という理由を挙げた男性は54.7%と最も多く、交際経験不足が「自分には結婚相手として選ばれない」という思いにつながっている様子がうかがえます。また、勇気を出して行動したとしても、「婚活したがうまくいかなかった(30.8%)」「何人もの異性に断られてきた(29.9%)」という失敗経験が上位に挙がっています。
経験がないから自信が持てず、勇気を出して行動してもお断りされてうまくいかない――こうした経験の積み重ねが、結婚へのハードルをさらに高く感じさせ、「自分には一生無理だ」という諦念を強めてしまっているようです。
【女性】「結婚は面倒」ライフスタイルの変化を慎重に検討

女性の場合も、容姿(40.5%)や内面(35.9%)といった自分への自信のなさが、結婚に消極的になる理由の上位です。 しかし、それと同じくらい「結婚のデメリット」に注目しやすい点が、男性とは異なる傾向です。
特に、「結婚を面倒と感じるようになった」は30.5%で男性の約2倍(+14.3pt)と大きな差がありました。これは、家事や育児に追われたり、親戚付き合いに悩んだりする自身の母親や姉妹、あるいは友人・同僚といった身近な既婚女性の姿を日々見ていることが影響していると考えられます。
生活のリアルな現実を知っているからこそ、結婚に対してポジティブなイメージを持てず、ブレーキがかかりやすくなるのかもしれません。
同様に、「仕事や趣味など、別のことに時間を使いたかった」も32.8%と、男性の約1.4倍(+8.9pt)高い結果でした。出産や育児による負担が大きくなりやすいからこそ、キャリアや自己実現を優先し、今の自由を守りたいという姿勢が垣間見えます。
つまり女性の背景には、「自分に自信がない(からできない)」という不安と、「結婚したら仕事や趣味を制限される(からしない)」という現実的な懸念の2つが存在しています。
恋愛経験そのものが不足しているわけではなく、むしろ一定の交際を重ねてリアルな結婚生活が見えているからこそ、「自信のなさ」と「生活変化への懸念」が重なり、結果として結婚を遠ざけてしまうという複合的な心理が働いていると言えそうです。
結婚経験者の約7割も、かつては「しない・できない」と考えていた
では、結婚したことがある人と無い人で、「結婚しない・できない」と考えた経験がある人の割合はどれぐらい違うのでしょうか。
実は、婚姻歴ありの男性の68.0%、女性の67.5%が、「一度は結婚しない・できないと考えたことがある」と回答しています。

この結果から、実際には結婚した人たちも、かつては「自分には無理だ」と諦めたり、「自分は独身でいく」と決めたりした経験が、婚姻歴のない人とほぼ同じ割合であったことがわかります。
にもかかわらず、その後に結婚という道を選んだ理由(自由回答)を見てみると、次のような声が見られました。
【孤独との向き合い】
「1人で居ることに耐えられなくなった」
「死ぬ際に1人でいる想像をしたときに不安になった」
【ライフプランの変化】
「時間がたって子どもが欲しいと思い直した」
「将来子どもを産めない年齢になってから、『やっぱり子どもが欲しかった』と後悔しそうだと思った」
【周囲の影響】
「友人等が結婚しているのを見て、やっぱり結婚もいいか、と思った」
「周りに幸せそうな既婚者が増えて『幸せになることもあるんだ』と思った」
【出会い】
「時間と心に余裕ができたときに、たまたま良い人に出会えた」
「一生無理だ」という絶望や「あえてしない」という合理的な決意も、年齢を重ねることによる意識の変化や、ふとした瞬間の状況の変化によって、しなやかに形を変えていくようです。
「結婚しない・できない」悩みは、納得のいく道を見つけるための通過点
「このまま一生独身かもしれない」と感じる経験は、決して珍しいものではありません。
今回の調査では、男女ともに約7割が、「結婚しない・できない」と考えたことが一度はあると回答。その背景に、恋愛経験や自己評価への不安、結婚後の生活変化やキャリアへの懸念など、 さまざまな心理的ハードルの存在が示唆されました。
特に男性では経済面での責任へのプレッシャー、女性では結婚後の生活負担や時間的制約への懸念がうかがえる結果となりました。
これらの結果からは、共働きが主流となった現代でも、性別によって期待される役割の違いが、結婚観に影響を与えている可能性が考えられます。
一方、「一度諦めた経験」と「最終的に結婚するかどうか」は必ずしも一致していません。
こうした結婚観は固定的なものではなく、年齢、ライフステージ、人間関係、社会環境の変化によって揺れ動く側面もあることがうかがえます。
現代における結婚観は、「する・しない」という単純な選択ではなく、それぞれの価値観やライフスタイルとの関係性の中で形成されているのかもしれません。
<出典記入方法>
本調査結果を引用する場合、「結婚への考えに関する調査2026(ナレソメ総研調べ)」及び、本記事URLを必ず明記してください。
<調査方法>
結婚への考えに関するアンケート調査
<調査期間>
2026年4月23日(木)〜5月4日(月)
<調査対象>
20歳以上の男女
<回収サンプル数>
377名(男性176名、女性201名)
※婚姻歴あり:男性52名、女性118名/婚姻歴なし:男性124名、女性83名
ナレソメ総研




