「自分は結婚に向いていない」と感じる理由。「誰かと過ごしたい欲求」の強さに男女差
頭では「早く結婚したい」と思って真剣に婚活をしているけれど、次のような不安や抵抗を感じていませんか?
- 今の快適な独り暮らしを手放したくない
- つい、将来の家事や育児の負担を懸念してしまう
- 誰かと一緒に暮らす自信が持てない
- 住む場所や生活サイクルの変化が怖い
婚活をしている人なら誰しも、程度の差はあれど「もしかして、自分って結婚に向いていないかも?」とふと感じる瞬間があるのではないでしょうか。
そこでナレソメ総研では、婚活中の男女243名(男性120名・女性123名)を対象にアンケート調査を実施。そこから「自分は結婚に向いていない」と強く感じやすい人の傾向を調査しました。
ただし、この「結婚不向き感」の背景には明確な男女差があり、特に婚活が長引くほど男女の心理ギャップが深くなっていくという興味深い事実も見えてきました。
男女ともに「結婚に向いていない」と感じる背景には、「自由への強い欲求」がある
今回の調査では、男女共通の傾向として、結婚不向き感を強く抱く人ほど「自由でありたい」という欲求が強くなっていることが明らかになりました。
未婚の男女を、結婚不向き感(4を普通とした7段階)の強さに応じ、1〜3の「低群(あまり感じない)」、4の「中群(普通)」、5〜7の「高群(非常に感じる)」の3グループに分類。
このうち、それぞれのグループが求める「自由への欲求」を、普通を4とした7段階(1:弱い〜7:強い)で比較した結果が以下のとおりです。


実際、自由への欲求が「強(5〜7)」と答えた人の割合は、結婚に向いていないと感じる(結婚不向き感高)群において、男性で約6割(60.6%)、女性では約7.5割(75.8%)に上ります。
特に女性の場合、結婚に向いていると感じる(結婚不向き感低)群であっても約半数(45.3%)が強い「自由への欲求」があると回答しています。
ナレソメ総研の過去の調査でも、「結婚は面倒」と感じる理由として「自由な時間が減る」「好きなことに使える時間が減る」といった回答が上位を占めていました。
今回の調査結果と併せて考えると、多くの女性にとって「結婚によって自由が制約されるかもしれない」という懸念は、結婚への心理的ハードルの1つになっている可能性がうかがえます。
女性は1人を好む「自己完結型」、男性は不安や自信のなさが絡む「葛藤型」
男女ともに結婚不向き感の背景には「自由への欲求」があるものの、その中身を分解してみると、大きな違いが見えてきました。
以下のグラフは、各心理的欲求の「4(普通)」を基準点(0.0)とし、基準からの得点差(+は欲求が強く、−は弱いことを表す)を示したものです。

婚活中(未婚者・離婚者を含む)の結婚不向き感高群の男女を比較すると、女性では特定の心理的欲求が突出するのに対し、男性では複数の心理的欲求が近い水準で並ぶという特徴が見られます。
なかでも男女差が大きかったのは「自由への欲求」(女性が0.58pt高い)と「誰かと過ごしたい欲求」(男性が0.61pt高い)の2つの項目でした。
女性の場合、「自由への欲求」が突出して強く「誰かと過ごしたい欲求」が突出して弱いのが特徴で、求めるものとそうでないものが明確です。
1人で過ごす時間や自由を重視する「自己完結型」の結婚不向き感といえるでしょう。
一方で、男性の場合、「自由への欲求」「達成への自信」「新しい環境への不安」が同程度の水準で並んでいます。また「誰かと過ごしたい欲求」も女性ほど弱くありません。
「誰かと一緒にいたい」という気持ちを残しながらも、自由を求める気持ちや環境変化に対する不安が並存している状態だと考えられます。
単に1人が好きだからというよりは、複数の心理的要因が絡み合った「葛藤型」の結婚不向き感の傾向が見て取れます。
このように自分が結婚に向いていないと考える心理の根底には、男女で異なる傾向が存在することが示唆されました。
婚活が長引くほど結婚不向き感が急上昇する女性、深刻には捉えない男性
最後に、「婚活期間(1年未満と1年以上)」による結婚不向き感の変化を分析したところ、感覚の強まり方にも男女差が見られました。

男性では、婚活期間が長くなっても結婚不向き感の得点の上昇は比較的緩やかです。
一方、女性では婚活初期の段階から既に男性より結婚不向き感の得点が高く、活動期間が1年以上になると、「やや結婚に向いていない」との境界線である4.0に迫る3.98まで上昇していました。
この結果から、婚活が長期化するほど、特に女性の「自分は結婚に向いていないのではないか」という感覚を強める傾向が示唆されます。
「自由を守りたい」という警戒心が、無意識にお相手をはじく減点思考につながる
婚活がうまくいかない理由を「自分は結婚に向いていないから」と考えてしまう人は少なくありません。
今回の調査から「自由への欲求」が高い人ほど、結婚生活で自由がどう変化するかを重視して相手を見る可能性が考えられます。
その結果、相手の条件や生活スタイルを「自分の自由を保てるか」という視点から慎重に判断しやすくなることもあるでしょう。
- 「この人は激務だから、私が家事を多く負担することになりそう」
- 「この人はインドア派だから、私の1人の時間が取れなくなりそう」
といったように、
相手を警戒し「自分の自由を奪うかもしれない人」とマイナス評価しやすくなる。
→ハードルを高く設定して出会いのチャンスを狭めてしまう。
→婚活がうまく進まない。
→「やっぱり私は結婚に向いていない」という思い込みが強まる。
そんな負のスパイラルに陥っている可能性が考えられます。
「この人となら」と思える相手との関係が、結婚不向き感の悪循環を抜ける鍵
婚活が長期化すると、「やっぱり自分は結婚に向いていない」という思い込みはさらに強くなってしまいます。
だからこそ大切なのは、頭の中で適性を考え続けることではなく、「この人とならどうだろう」と思える相手と関係を育てていくことです。
実際、結婚相談所の女性会員を対象とした先行研究(※)では、パートナーとの関係が仮交際段階から真剣交際段階に進むことで、結婚生活や子育て、家庭で過ごす時間に対する前向きなイメージが高まることが示されています。
もし今、あなたが「私は結婚に向いていない」と感じているなら、それは適性だけの問題ではなく、まだ「この人となら」と思える相手と関係が築ける前の段階だからかもしれません。
まだ見ぬ不特定多数を相手に「自由を奪われないか」と警戒し、「結婚に向いている・向いていない」と悩んで足を止めてしまうのはもったいないことです。
まずは目の前のお相手と丁寧に向き合ってみること。
その1歩が、結婚へのイメージを少しずつ変え、「私は結婚に向いていない」という自認による悪循環を抜け出すきっかけになるかもしれません。
※出典:山崎敬太「『結婚相談所の女性会員が抱く結婚イメージ』パーソナリティ研究/35巻 1号」
<出典記入方法>
本調査結果を引用する場合、「あなた自身の考えに関する調査2026(ナレソメ総研調べ)」及び、本記事URLを必ず明記してください。
<調査方法>
あなた自身の考えに関するアンケート調査
<調査期間>
2026年5月18日(月)〜5月31日(日)
<調査対象>
20歳以上の男女
<回収サンプル数>
373名(男性 163名、女性 210名)
※うち、婚活中(未婚者・離婚者含む)の男性120名、女性123名(未婚者・離婚者含む)
ナレソメ総研




